スポーツをする時の水分補給は?【熱中症予防・パフォーマンス向上】

毎日、暑い日が続きますね。

この時期には日中外で活動するのも嫌になるほどです。

そんな中で怖いのは熱中症でしょう。

今回はスポーツをしているときの水分補給の方法を解説していきたいと思います。

  • 自分自身がスポーツに関わる
  • 指導に関わっている

そんな方に読んでいただければと思います。

私自身 サッカー部のトレーナー活動をしていてこの時期の練習や試合は熱中症に気を付けています。

熱中症を起こさないためには準備や対応策をしておくことが重要です。


熱中症とスポーツ

熱中症者が増えている!

消防庁のデータをみてみると、

8月17日~8月23日までの全国の熱中症による救急搬送人員は、12,799人でした。

昨年度は5,566人だったので2倍以上に増えています。

今年は例年に比べて梅雨が長く急に暑くなったことと新型コロナウイルスによって自宅で過ごしてる人が増えた影響でしょう。

https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.html より引用

データをみると特に人口が多い所や内陸地の人数が多いのが分かります。

運動時の水分補給

運動時には水分補給を意図的に行わないと脱水がすすみ、熱中症を引き起こすことが分かっています。

極端な脱水時を除く通常の発汗時における水分補給量は、水分損失量(発汗量)に等しい分の摂取をすることが目安とされています。

おおよその水分損失量は、運動前後の体重測定により求められます。

夏場に自分や選手の体重変化を記録しておくと参考になると思います。

例えば運動前に70kgであり運動後に68kgであった場合、2kgの水分損失量ということになり、運動中の水分補給量は2Lとなります。

これは約2.9%の脱水に相当し、運動能力や体温調節機能は低下すると考えられるため、水分の補給量を増やし、体重運動前後の体重減少が2%以内となるようにすることが勧められています。

70kgの2%は1.4kgであるから、練習後の体重が68.6kgよりも多くなれば、水分補給が上手にできていると判断できます。

日本スポーツ協会では運動時の水分補給の目安量として、運動前にコップ1~2杯(250~500ml)の水分を補給し、持続時間が1時間以内の場合は500~1000ml、1~3時間の運動では1時間あたりにつき500~1000ml、3時間以上続く運動では1時間あたりにつき塩分の入った500~1000mlの水分を補給することを推奨しています。

運動中または運動直後の尿量と色も参考となります。

尿量が少なく色が濃い場合は水分補給が不足しており、尿量が普通で色が薄い場合には、水分の出納バランスは正常に保たれているとみなすことができるとのことです。

電解質の補給

汗には電解質が含まれており、発汗量の増加に伴い電解質の損失量も多くなります。

中でもナトリウムは細胞外液の主要な成分であり、ナトリウムが損失すると熱痙攣や消化管平滑筋の痙攣による腹痛の原因となります。

足が攣ったりする現象もこれにあたるみたいですね。

結構、夏の試合の後半や疲労がたまっているときは筋痙攣が起きる印象です。

ナトリウムの損失量を補うには運動中にナトリウムを含むドリンクを摂取させることが重要です。

熱痙攣を引き起こした場合には、生理的食塩水(0.9%)の速やかな補給により回復させることができる。

OS-1®(大塚製薬株式会社)が一般的でしょうかね?

しかし、日常的な水分補給として生理的食塩水では塩分濃度が高く、飲用に
は適していません。

普段飲んだらマズいですもんね。。

ナトリウムの損失を補い飲用に適した塩分濃度は約0.2%程度(1リットルの水に食塩2g)とされており、3時間以上続く運動では1時間あたりにつき塩分の入った500~1000mlの水分を補給することが推奨されています。

糖質の補給

運動時には糖質を含むドリンクを摂取したほうが、水のみを摂取したときよりも疲労困憊の発現を遅らせることができることが明らかとなっています。

糖質がエネルギー源として利用される結果と考えられるが、糖質濃度は胃の通過速度と腸管からの水分の吸収速度に影響を及ぼします。

腸管からの水分の吸収は糖分を2.5~8%含んでいるものが速く、糖分濃度が8%以上になると吸収速度は遅くなります。

従って、一般に糖質が10%前後含まれているソフトドリンクでは、運動中の水分補給には適していないことが分かります。

運動中にジュースを飲むのは禁止した方が良いレベルです。

一般に市販されているスポーツドリンクは、水分の吸収が速やかに行われる糖分濃度である3~6%前後に調整されているものが多いです。

しかし、6%の糖分濃度のスポーツドリンクのペットボトル1本(500ml)には、30gもの糖分が含まれています。

これは小さめのおにぎり1個分の糖分です。

そのためアスリートを含む身体活動量の多い人たちにおける水分およびエネルギーの補給を目的としているためであり、身体活動量が少ない人たちが多量に摂取すれば、エネルギー過剰となることもあるので、注意が必要です。


水分補給か?エネルギー補給か?

水分の補給を優先させるか、エネルギー補給が必要かを考えましょう。

暑い日に試合やトレーニングを行う場合、あるいは湿度の高い室内で行う場合などには水分補給を優先させ、糖質濃度を少し薄めにした飲みやすいドリンクを選択した方が良いです。

冬季スポーツや軽めの運動を長時間、涼しい日に行う場合には、水分不足になることは少ないと考えられるため、エネルギー補給ができるよう糖質量がやや多めのドリンクにすると良いでしょう。

試合前、試合後あるいは試合の合間などには、水分と糖分の両方の補給を行う必要があるため、糖質6%程度のスポーツドリンクが勧められます。

また、発汗量の少ない冬場や運動時間がさほど長くない場合は、水かお茶でもよいであろうとされています。


スポーツを行うときの水分補給について熱中症とパフォーマンスの観点からまとめてみました。

スポーツに関わることがある人は知っておきたい知識だと思います。

「水分補給」か「エネルギー補給」かどちらを促せばいいのか考えられると、たたの水分補給でなくなると思いますので皆さんも是非取り入れてください。

参考になれば嬉しいです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA