Friedらはフレイルになると
- shrinking(からだの縮み)
- exhaustion(疲れやすさ)
- low activity(活動の少なさ)
- slowness(動作の緩慢さ)
- weakness(弱々しさ)
5つの要素が顕在化してくると考え(表現型モデル)、それぞれの
要素を代替指標(非意図的な体重減少の有無、疲労感、身体活動量、通常歩行速度、握力)によって評価することを提案しています。
この評価法は,Cardiovascular Health Studyで最初に用いられたことからCHS基準と呼ばれています。
国立長寿医療研究センターからJ-CHSの改定版が示されました。
https://www.ncgg.go.jp/cgss/news/20201008.html
今回は変更点について提示します。
改定されたJ-CHSは?
従来のJ-CHSの基準は以下の通りです。
- 体重減少:6 ヶ月で、2〜3kg 以上の体重減少
- 筋⼒低下:握⼒ 男性<26kg未満、⼥性<17kg未満
- 疲労感:(ここ 2 週間)わけもなく疲れたような感じがする
- 歩⾏速度:通常歩⾏<1.0m/秒
- 身体活動:①軽い運動・体操をしていますか②定期的な運動・スポーツをしていますか? → 2 つのいずれも「週に 1 回もしていない」と回答
3 つ以上該当:フレイル 1~2 該当:プレフレイル
改定されたJ-CHSは以下の通りです。
- 体重減少:6ヶ月で、2kg以上の(意図しない)体重減少(基本チェックリスト #11)
- 筋力低下:握力 男性<28kg、女性<18kg
- 疲労感 :(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする(基本チェックリスト #25)
- 歩行速度:通常歩行速度<1.0m/秒
- 身体活動:① 軽い運動・体操をしていますか?② 定期的な運動・スポーツをしていますか? → 2つのいずれも「週に1回もしていない」と回答
3項目以上該当:フレイル 1-2項目該当:プレフレイル 該当なし:ロバスト(健常)
具体的には、
握力の数値が改定されているようですね。
また、基本チェックリストとの関連を示すため、項目1,3に対して補足が書いてあります。
地域の運動教室や通いの場に行った際も、
自粛期間後で特に筋力の低下を自覚している人が目立ちます。
改定された評価基準で正しく評価していきたいですね。
参考になれば嬉しいです。
参考文献
Shosuke Satake and Hidenori Arai. The revised Japanese version of the Cardiovascular Health Study criteria (revised J-CHS criteria). Geriatr Gerontol Int . 20(10):992-993. 2020.
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