低周波治療機器(イトーESPURGE)の効果と感想

普段、物理療法を用いていますか?

その中でも電気治療はどうでしょうか?

当院では物理療法用いることがあって、その中でも電気治療はよく用いています。

今回は、電気治療の中の低周波治療についてまとめていきたいと思います。

  • 痛いところがある
  • 筋出力向上したい
  • 怪我した後の治りを良くしたい
  • 手軽に使える機器を知りたい

といった方向けの内容です。


電気治療と周波数による違いとは?

電気治療1)

人間の細胞は、一つ一つが電気を帯びており、通常、細胞内が「−」、細胞外が「+」の電位で安定を保っています。

これを分極といいます。

そこに何らかの刺激が加わると、細胞外が「−」、細胞内が「+」に変化します。

このように私たちのからだには、外部からの電気的な刺激に対して敏感に反応する性質があります。

もともと人体に備わっている電気的な性質をうまく活用して、外部から電気を流して、痛みの感覚を和らげようとするのが、電気治療です。

疼痛治療は「ゲートコントロール理論」に基づいています。

ゲートコントロール理論は痛覚に対して電気を流して神経伝達の速い触覚の感覚を入力することで痛覚を抑制するというものですね。

また、筋肉の緊張による血流低下は、腰や肩こりの大きな原因の一つです。

慢性痛などはこの原因であることが多いのではないでしょうか?

電気治療では、電気の刺激で筋肉をほぐし、血流を促進して、痛みやコリを緩和します。

「周波数」とは、1秒間に繰り返される波の数のことで、Hz(ヘルツ)で表されます。

「+」と「−」の波が1秒間に60回繰り返されると60Hzになります。

このうち、周波数が1〜1,200Hzと低いものを低周波といい、周波数が10,000Hz以上の高いものを高周波といいます。

低周波治療

低周波の特徴として

  • 周波数が低く電気を感じやすい
  • 疼痛改善に効果的(周波数高くするとより疼痛抑制効果あり)
  • 血流改善
  • 効果が持続しやすい

といったことが挙げられます。

高周波

高周波の特徴として

  • 低周波より電気を感じにくい
  • 深部まで届く
  • 急性疼痛に有効
  • 血流改善

といったことが挙げられます。

治療によって低周波と高周波を使い分けることが多いかと思います。


低周波機器(イトーESPURGE)

私の大学の恩師で物理療法の研究をされている先生に

「手軽でなるべく安くてどこでも使える低周波機器ありますか?」

と伺ったところ、この機器を紹介して下さいました。

それが

(イトーESPURGE)2)

でした。

伊藤超短波様の製品を一回使わせて頂いて非常に良いなあという印象だったので紹介させていただきました。

企業名と商品名を出して申し訳ございません。

今回の記事は営利目的ではないので紹介のみさせて頂きます。

興味がある方は調べてもらえればと思います。

私が使用してみて良いなと思ったポイントは以下の通りです。

  • TENS、EMS、MCRの3つの電気刺激モードがある
  • Chが2Ch独立している
  • 価格も安価
  • 持ち運びしやすい

それぞれ解説します。

TENS、EMS、MCRの3つの電気刺激モードがある

TENS

TENSは痛覚の神経や筋の血流改善によって痛みを抑制させる方法です。

一般的に低周波はこのことを指してることが多いですかね?

EMS

EMSは筋に電気を流し収縮を促します。

よく腹筋に貼って電気を流すものもこれにあたります。

私はケガや手術後の方の筋出力向上目的で使います。

多くの方が「収縮が入りやすい」「力を入れる感覚が分かる」といった声をよく聞きます。

MCR

MCRは微弱な電流で組織の修復を目的としています。

傷ついた組織や疲労改善にも用いたりします。

個人的にはスポーツ現場に持っていき試してみたくもあります。

Chが2Ch独立している

これはかなり有り難い機能です。

同時に違う部分の治療を行えたり、左右で同じ部位(両肩・両膝など)に対してアプローチすることができます。

よくいろんな部位が痛かったり、左右両側に問題がある方っていますよね。

両方の方が痛いとか、膝が痛いとか。

そういった方に適用になるかと思います。

さらにそれぞれのChで違うモードが使える(TENSとMCRとか)ので

介入時間短縮になりますし、非常に良いなあと思いました。

価格が安価

これだけの機能がついていて希望価格が98,000円(税抜)であったので医療機器としては安いと思いました。

楽天市場やその他のサイトでも販売しているようですね。

しかし、医療関係以外の一般の方が家庭用に購入するとなると高いですよね笑

これは、私の医療機器に対する感覚がおかしくなっているのであくまで私見ということでお願いします。

持ち運びしやすい

機器自体が非常に小型です。

実際持ってみても「軽い」という印象でした。

電池を含んでも230gだったので持ち運びしやすいです。

院内でも病棟でも使用できるなと思いました。

私はスポーツ現場にも行くので、これくらいの携帯性があると非常に助かりそうです。


一回使用させてもいましたが、

ここまで改めてまとめてみて、私自身も本気で購入を検討し始めました。

院内や現場に導入できそうか掛け合ってみたいと思います。

今回は伊藤超短波様の低周波機器(イトーESPURGE)の効果と感想についてまとめてみました。

今後も何か試したりしたらまとめていきたいと思います。

参考になれば嬉しいです。


参考文献

1)一般財団法人日本電子治療器学会

2)伊藤超短波株式会社 低周波治療器 イトー ESPURGE

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