今回は診療報酬改定に関してまとめていきます。
介護保険診療報酬改定において
訪問看護でのリハビリテーション専門職の報酬の引き下げや人身配置の見直しなどがこれまでの社会保障審議会(介護給付費分科会)で議論されていました。
この話題は以前から議論されていたことでありますが、明確になったのは
2020/10/22 社会保障審議会(介護給付費分科会)で
理学療法士などリハビリテーション専門職が提供する訪問看護の介護報酬について、来年4月の改定で一部を“適正化”する方針
と議論されたことであるように思われます。
この背景として、
「訪問看護は疾病、負傷で継続して療養する状態にある高齢者らに対し、療養上の世話、または必要な診療の補助を行うもの。この役割を踏まえたサービスが提供されるようにする」
というコンセプトを厚労省が説明したことが挙げられます。
これは現状として、訪問看護ステーションの人員配置でリハビリテーション専門職が増え事実上の“訪問リハステーション”が以前より増えたことが念頭にあります。
また、昨年度、訪問看護費の総請求回数に占めるリハ職のサービスの割合は53.9%にのぼり、15.8%だった2009年度から10年間で大幅に高まったと指摘されています。
サービスを受けている利用者も要介護より要支援の高齢者の方がリハ職のサービスを受けている割合が高い、とも報告されていました。
データを見ればここ数年で訪問サービスを利用する利用者が増えたことが分かるかと思います。
しかしこれを受けて
リハ職の団体は、「国民のニーズを排除している」などと強く反発しており各協会からの声明も出されていました。
そして
12/9 社会保障審議会(介護給付費分科会)で
リハビリテーション専門職によるサービスの抑制を図ろうと提案していた訪問看護の運営基準の厳格化について、来年4月の介護報酬改定での実施を見送る方針を決めました。
これまでに厚労省が提案していたのは、サービスの提供を担う職員に占める看護職員の割合が6割以上となっていることを、訪問看護の運営基準で事業所に義務付けるという施策でした。
ですが、運営基準の厳格化の見送りを検討すると表明しました。
今回の会合では、報酬上の適正化策に絞って実施する意向を明らかにしたことから診療報酬や単位加算に関して改定が進められると思われます。
今回は訪問看護によるリハビリテーション報酬の引き下げに関して時系列でまとめました。
診療報酬や人員配置に関してをピックアップしましたが、厚労省は今後の政策としてICTの利用なども推進している様子ですので今後の動向に注目が必要そうです。
参考になれば嬉しいです。
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