書籍「完訳 7つの習慣~人格主義の回復~」に学ぶリハビリテーション職の在り方②

前回7つの習慣の1~3について述べました。

1~3の習慣は私的成功といわれています。

ここからの習慣は他者とのつながりなど相互関係を築いていくものです。

  1. 主体的である
  2. 終わりを思い描くことから始める
  3. 最優先事項を優先する
  4. Win-Winを考える
  5. まず理解に徹し、そして理解される
  6. シナジーを創り出す
  7. 刃を研ぐ

今回は後半を説明していきたいと思います。


4.Win-Winを考える

人間関係で利益関係を見出そうとする考え方です。

Win-Winな関係とはお互いに利益が出る関係であるといわれています。

仕事をして会社から給与をもらう、リハビリテーション単位に応じて診療報酬をもらうなどがイメージしやすいでしょうか。

そこで考えてほしいのは診療報酬に合ったリハビリテーションが提供できているか?サービスの設定や適切な関わりが出来ているか?給与に合った仕事量をこなしているか?という点です。

これではWin-WinではなくWin-Loseな関係となってしまいます。

もしWin-Loseな関係となるようなら、「No Deal(取引しない)」もありだといわれています。

他者との関係や新しいプログラムを行う際には気にかけてみると良いかと思います。

5.まず理解に徹し、そして理解される

コミュニケーションの本や話し方の本を読んでいると相手を理解するということがよく言われています。

例として眼鏡をかけた眼科医が来院した患者さんに対して診察をせず自分の眼鏡を渡す といった行為が挙げられています。

これではあまりにも一方的ですよね。

相手のことを理解せず一方的なリハビリ内容の押し付けとなっていませんか?HOPEやNeedsを踏まえていますか?相手の気持ちをどこまで理解していますか?

こちらが理解に徹すると相手もこちらを理解しようとしてくれます。

6.シナジーを創り出す

シナジーを創り出すことが他の習慣の目的であるといわれています。

1 + 1が2ではなく3や4にもなるようにシナジーがあることで「個」と「個」の集まりではなくより崇高な集団となります。

シナジーを創り出すためにはお互いに「自立」していなければならないです。

依存せずに相手を尊重することが必要となります。

患者さんや他の職種が依存的なってしまう関係性ではシナジーを創ることはできません。

自立しながらお互いを尊敬できる関係になると良いでしょう。

7.刃を研ぐ

7つ目の習慣は他の習慣の価値を上げていくために「自分自身」の価値を高めていきます。

具体的には、4つの側面(肉体、精神、知性、社会・情緒)を高めることです。

肉体的側面は健康に気を遣い休養をとりながら体を鍛えたり、正しい食事を行う。

精神的側面は個人によって違いがありますが気持ちがリラックスするようなことや集中することをしていくことです。

知性的側面は継続的に知識を高めて磨き続ける行為です。読書を行うことが薦められています。

社会・情緒的側面は他者と関わることで磨かれていきます。積極的に交流していくことが望ましいです。

私の印象ではリハビリテーション職は自己研鑽の意欲が高い傾向にあると思いますが、4つの側面の比率が偏っていたり、見ている世界が狭いように思います。

皆さんは刃をどのように研いでいますか?なんのために自分を高める必要がありますか?


2回にわたって「7つの習慣」をリハビリテーション職へ向けた要約をしてみました。

大まかな内容となってしまいましたが実際に読んでみなさんの中で反芻してイメージをしてもらうことが必要だと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA