「松葉杖」を使うのが上手い人と下手な人がいます。
そもそも松葉杖は、手術後の荷重制限や、炎症が強い時期には松葉杖歩行が適応されます。
松葉杖によって体重をかけないようにする事が目的です。
その使用方法やうまく使いためのコツをまとめていきます。
松葉杖の設定方法
松葉杖は高さや持ち手の長さが合っていないと使いにくかったり、不良姿勢の原因となります。
そのため、以下の項目を参考に設定していきます。
長さの決め方
- 脇の前面から床までの長さに5cm加える
- 脇の前面から小指の外15cm,前15cmのポイントまでの長さ
- 簡易的な方法として、一般成人では(身長−41cm)で対応できる
握りの高さの決め方
- 肘を軽く曲げた(30°)状態で握りやすい高さ
- 脚の付け根(股関節)の高さ
注意点としては、杖は脇に挟む程度として、腋窩神経を圧迫しないことです。
松葉杖をうまく操作するには?
基本的に松葉杖は足の支持の補助のために用いります。
そのため、上肢や体幹の筋力がしっかりしていないと松葉杖歩行の獲得に苦渋する場合があります。
これらが松葉杖が苦手な人に多くみられる特徴です。
加えて、痛みや足の支持機能が低下している状況では、不安や恐怖心が高くなります。
その場合には、段階的に安定した平行棒内での練習が重要になります。
ここでは①手で身体を前方に移動させるプッシュアップ動作と②支持する足を振り子のように股関節を曲げてくる動作を練習していきます。
今回は①プッシュアップ動作について解説します。
プッシュアップは上腕三頭筋・三角筋・広背筋を使用する動作となっています。
イメージはこのような動作です。
フォームは以下のように行います。
- 椅子またはベンチを用意する
- 手幅は肩幅分広げていく
- ベンチの前に座るよう腰を下げる
- ベンチに手が届いたらしっかりと支えるように手を置く
- 足を伸ばし、腰をしっかりと伸ばす
- (5)の時、前傾姿勢にならないよう目は前を向く
このトレーニングによって体を支える上肢の筋力が向上します。
松葉杖がうまくなりたい場合はこのトレーニングから始めると良いでしょう。
しかし、肩が硬く、お尻を地面すれすれまで下げると痛むという方は、痛みが生じない高さに調整して行うようにしましょう。
リバースプッシュアップに取り組んでまだ日が浅い方は、足をまっすぐに伸ばさず、90度に曲げた状態で行ってみましょう。
そうすることで軽めの負荷でリバースプッシュアップを行うことができます。
足の怪我をした場合、生活で移動できなくなる(しにくくなる)というのが、負担になる人がかなり多いです。
そのため、日頃から全身を鍛えておき、いざという時に備えましょう(笑)
参考になれば嬉しいです。
コメントを残す