「最近、睡眠が短くなった」
「歳をとると眠れなくなる」
と言った発言を聞いた方も多いのではないでしょうか?
今回は歳をとると睡眠時間が短くなるメカニズムに関して解説していきます。
睡眠時間が短くなるメカニズム
睡眠時間が短くなるメカニズムは
- 絶対睡眠量の減少
- 朝日による影響
- 夜の光の減少
- 体力低下
によるものが挙げられます。
1.絶対睡眠量の減少
早朝覚醒が起こる原因はさまざまだが、最大の原因は加齢とともに必要睡眠量が減少することにあります。
また、睡眠の中でも特に深い睡眠が減るため、ちょっとした刺激、例えば物音や寒さ、尿意などで目が覚めてしまいます。
つまり、中高年では眠りを維持する力が低下するようになり、早朝覚醒が起こりやすくなるのが通常のメカニズムです。
2.朝日による影響
体内時計が光で調節されているのをご存じの方も多いと思います。
大部分の人では体内時計の周期は24時間ジャストでないため、太陽光のような強い光で毎日時刻合わせをする必要があります。
ただし、光を浴びる時刻によって体内時計の針を進めたり、戻したり、全く逆の作用を発揮するので注意が必要です。
例えば、夜22時頃に寝つき朝5時頃に目を覚ます高齢者であれば、早朝(4時過ぎ)から昼頃にかけて太陽光のような強い光が目に入ることで、その人の体内時計は大きく朝型にシフトするのです。
まさによく見かけるような早朝の散歩で浴びる光は体内時計を超朝型に固定する役目を果たしていると言えますね。
3.夜の光の減少
昼過ぎから深夜にかけての光は体内時計が朝型に傾きすぎないようにする一種の歯止めとして作用していますが、高齢者ではこの時間帯の光を浴びる機会が少なくなります。
また、早寝をすれば当然ながら体内時計を夜型にする家庭照明の光も目に入らなくなるのです。
家庭照明は太陽光に比べて作用は弱いが、最近は光量の大きい大型液晶テレビや(体内時計さの調節作用が強い)ブルーライトを多く含むLED照明なども増えて、無視できない夜型作用を発揮しますが、歳をとるとこのようなテレビをみることも減ってくるので夜に光を浴びる機会が減るのです。
4.体力低下
加齢によって、根本的に体力が低下します。
仕事をしていた頃の体力や日常の生活習慣とは大きく異なります。
現役時代の早寝には一定の歯止めがかかっています。
なぜなら仕事や付き合いで帰宅時間が遅いために早寝には限界があるからです。
早く帰宅した日にもTVや読書など余暇を楽しむなどして、さほど就床時刻は早くならないです。
しかし、退職後はとたんに早寝が始まります。
これは体力低下による影響や環境による影響であると言えます。
そのため、体力低下がこれ以上加速しないように定期的な運動が必要であると言えます。
早寝早起きは「良いこと」と捉えられがちですが、睡眠量の低下は避けなければなりません。
そのために過剰な睡眠に関しては改善していく必要があるでしょう。
参考になれば嬉しいです。
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