10m歩行テストは10mの歩行速度や歩数を測定する評価方法であり、臨床現場や地域で幅広い対象者に使用されています。
皆さんも用いることが多いのではないでしょうか?
先行研究の報告では、治療効果の確認の指標としても用いられることが多く、歩行能力や日常生活活動能力の向上との関連も報告されています。
10m歩行テストは、簡易的に測定できますが、測定する環境や説明方法に結果が影響されるといわれています。
また、歩行速度は通常歩行と最大歩行の両者を測定する場合の順序の違い等によって、結果に違いが出ることがいわれており、測定する順番に配慮しなければなりません。
皆さんは、10m歩行速度の正確な測定方法を説明できるでしょうか?
例えば、
予備歩行路は何m?
測定はどこが線を越えたところ?体?足?
などいかがでしょうか?
以下に、正確な測定方法をまとめます。
目次
10m歩行テストの測定方法
測定環境
床面に10m間隔でテープを貼り、さらにそのテープから前後3mの箇所にそれぞれテープを貼り、計16mとする
速度測定
ストップウォッチを用いて、先行足が 10 m の開始線を踏むか越えた時点で計測
を開始し、先行足が10mの線を踏むか越えた時点で終了とする
口頭指示
通常歩行は「いつも歩いている速さで歩いてください」、最大歩行は「できるだけ速く歩いて下さい」などに統一する
普段行っている測定方法と比較していかがでしょうか?
普段行う評価だからこそ改めて、考え直してみたいですね。
参考になれば嬉しいです。
参考文献
杉原敏道,郷 貴大,武田貴好・他:10m歩行所要時間測定の検者内信頼性について.専門リハビリテーション,2004, 3:13-15.
安藤正志,丸山仁司,小坂健二:異なる歩行速度が快適歩行に及ぼす影響.理学療法学,1995, 22(1): 10-13.
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