誤嚥性肺炎は飲み込みの問題だけでない

誤嚥性肺炎は嚥下機能の低下した高齢者、脳梗塞後遺症やパーキンソン病などの神経疾患や寝たきりの患者に多く発生します。

日本において肺炎は、がん、心疾患についで3番目に多い死因です。

肺炎で亡くなるのはほとんどが高齢者で、その中でも誤嚥性肺炎による死亡は7~8割以上を占めるといわれています


物を飲み込む働きを嚥下機能、口から食道へ入るべきものが気管に入ってしまうことを誤嚥と言います。

誤嚥性肺炎の原因として、飲み込みがうまくいかず、気管から肺に唾液や食物が入ることで生じるといわれています。

しかし、今回述べたいことは、誤嚥しただけでは肺炎を発症をしないということです。


今回は、誤嚥性肺炎の原因が誤嚥だけではないことをまとめていきます。



誤嚥性肺炎の原因は?

誤嚥性肺炎は、誤嚥することがきっかけで発症しますが、その他の要因があります。

以下にまとめていきます。


誤嚥の原因

  • 嚥下機能低下(飲み込み)
  • 筋力低下
  • アライメント異常(特に頸部)
  • 呼吸機能低下
  • 覚醒不良
  • 認知機能低下
  • 心理的問題

肺炎の原因

  • 口腔内汚染
  • 気管や咽頭が傷ついている(吸引チューブなどで)
  • 口腔内乾燥
  • 易感染症

などが挙げられます。

ただ誤嚥するだけでなく、肺炎になりやすい症状を有していると、誤嚥性肺炎の発症に至ります。


誤嚥しただけで肺炎が起こると思っている方も多いと思いますが、肺炎症状を引き起こさないような状態を整えることも必要です。

そのためには、

  • 丁寧に吸引を行う
  • 口腔内ケアを行う
  • 適切な栄養摂取

などを整えることが必要であると思われます。



日々行っていることを

少しの意識で、誤嚥性肺炎を予防できるのではないでしょうか?


参考になれば嬉しいです。

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