サッカーの試合はどの時間帯で傷害発生率が高いのだろうか?
そんな疑問を持ったので文献を調べました。
結論として
- サッカーの前後半の終盤で傷害発生率が高い
- 原因は身体的・精神的ストレス
今回は文献1)を基にこれらを以下に解説していきます。
目次
サッカーの前後半の終盤で傷害発生率が高い
1994年から1997年の期間に、4つのイングランドのクラブの理学療法士によって、プロおよびユースプレーヤーの傷害発生について記録されました。
その記録から引用しています。
傷害発生する時間
傷害が発生する時間は前後半の終盤にみられています。
身体的な疲労が蓄積してきたり勝敗が精神的に影響していることがわかりますね。
傷害の種類
試合・トレーニング中の障害をみると
捻挫(41%)、捻挫(20%)、打撲(20%)が主な怪我の種類を代表していました。
大腿部(23%)、足首(17%)、膝(14%)、下腿部(13%)が主な負傷部位で、利き手側の負傷が有意に多いと報告されています。
しかしトレーニング時の4倍、試合の時の発生率が高いです。
これは試合の時の精神的なものや接触が激しいことに起因するとされています。
障害の原因
再傷した件数は全傷害の22%を占めるといわれています。
全負傷者のうち、ファウルが原因の負傷が12%で選手同士の接触(コンタクト)は全負傷者の41%を占めます。
このことから
再発予防 + 安定したコンタクトができる機能獲得
が重要ということが想定できますね。
傷害を調査することで傾向と対策が分かるので、私も記録していますが、試合の時間帯については統計をしたことが無かったので、件数が多くなってきたら調査してみたいと思いました。
参考になれば嬉しいです。
参考文献
1)Hawkins, R. D. , Fuller, C. W. : A prospective epidemiological study of injuries in four English professional football clubs. Br J Sports Med 33(3): 196-203.1999.
2)JFAサッカー医学マニュアル
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