HIITは高齢者にも有効なのか?【方法と注意点】

「HIIT」とは「High-Intensity Interval Training(ハイ・インテンシティ・インターバル・トレーニング)」の略です。

つまり高強度のインターバルトレーニングを指します。

インターバルトレーニングとは、高負荷の運動と低負荷の運動を交互に入れることです。

想像しやすいもので言うと、

ダッシュした後にジョギングをして再びダッシュする

といったものが想像しやすいでしょうか?

これはスポーツ選手や若年者がパフォーマンスアップやダイエット目的で行うことが一般的に知られていることだと思います。

さてこれは高齢者にも応用できるのでしょうか?

皆さんの疑問や心配として

「過負荷にならないか?」

「できる運動がないのでは?」

といったものがあると思います。

結論としては

効果があるとされているため応用できます。

以下にまとめていきたいと思います。


高齢者におけるHIITの効果

高齢者におけるHIITの効果として以下のものが挙げられます。

  • インスリン感受性を高め、糖尿病のリスクを下げる
  • ミトコンドリア数が増加し加齢による細胞の老化を回避
  • 高血圧の改善や心肺機能を高め、持久力の向上
  • 記憶を改善し、認知症の予防に関与する

いずれも効果があることが示されており、取り入れていくことのメリットが述べられていますね。


高齢者におけるHIITの注意点

かなり心拍数を上げるハードな運動でもあるので、血圧の高い場合や持病がある場合には必ず事前に医師にHIITを行ってもいいか相談するようにしましょう。

とくに病気ではない方でも、急に運動を始めるという場合には身体へ大きな負担がかかることもあるので、体調不良を起こさないためにも事前に医師に相談をしてから無理をしないように行いましょう。

行う際は、ストレッチと軽運動から始めると関節や筋肉や心肺に負担なく行えると思います。


具体的な方法

介入研究では以下のようなプロトコルで行われています。

  • 頻度:週2から3回
  • 方法:トレッドミル・自転車エルゴメーター・高強度筋力トレーニングなど
  • 時間:1分無酸素運動 ✖️ 1分休憩、 20秒無酸素運動 ✖️ 10秒休憩 
  • セット数:合計4から10分
  • 負荷量:最大心拍数の70から80%、主観的疲労「キツイ」「ややキツイ」

運動内容は研究によって様々なものが行われており、一定のコンセンサスは得られていないようです。

筋力トレーニングでは「スクワット」・「バーピー」・「ランジ」など。

無酸素運動では自転車エルゴメーター、トレッドミルでランニングなど


目的とした効果によって介入方法が異なりますが、どの研究も共通して効果が証明されてます。(効果がないものが発表されていないのもあるかもですが)

高齢者の運動指導内容に取り入れても良さそうですね。

参考になれば嬉しいです。

参考文献

Ana Kovacevic, Barbara Fenes: Effects of aerobic exercise intensity on memory in older adults. Applied Physiology, Nutrition, and Metabolism. 45(6).2020.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA