理学療法士が考える目的別筋力トレーニング

一概に「筋力向上」といっても、筋力トレーニングには目的があるのを知っているでしょうか?

ここでは目的別の具体的な負荷量を示していきます。

筋力トレーニングの目的としては以下のものがあります。

  1. 筋力増強
  2. 筋肥大
  3. 筋持久力

1.筋力増強

筋力増強を目的とした場合は

  • 負荷量 1RM 60~70% 
  • 回数  8~12回 × 1~3セット
  • 速度  低~中速(5~8秒で上げる 5~8秒で下ろす)
  • 休憩  2~3分

筋力増強は神経の促通(いわゆる運動神経)や筋の太さが増えることによって起こります。

スポーツでいえば重いものを挙げられるようになったり高く跳べるようになるなどといったものが当てはまります。

生活動作で言えば低いところから立てたり階段が昇りやすくなるなどです。

2.筋肥大

筋肥大を目的とした場合は

  • 負荷量 1RM 70~85%
  • 回数  8~12回 × 1~3セット 
  • 速度  低~中速(5~8秒で上げる 5~8秒で下ろす)
  • 休憩  2~3分

この内容は負荷量が高いため、多くの筋繊維が動員され筋に対する刺激の入力が増えます。

諸説ありますが、負荷を高くすることで筋組織の損傷が生じ、回復する過程で筋が肥大していきます。(筋肉痛)

「腹筋を割っていきたい」「ヒップアップ」など見た目にこだわる場合は筋肥大を目的とした内容で行うことが良いです。

3.筋持久力

筋持久力向上を目的とした場合は

  • 負荷量 軽負荷
  • 回数  10~12回 × 3~5セット  週2,3回
  • 速度  低(8秒前後で上げる 8秒前後で下ろす)
  • 休憩  1分

低負荷の運動によって持久力のための運動繊維(TypeⅠ繊維)が動員され筋持久力の向上に繋がります。

マラソンやランニングをしている人を見ていると、長時間の運動で後半に疲れてしまって姿勢が崩れることが多々あります。

そのような方はこの内容での実施を選択してください。


筋力トレーニングといってもその目的によって内容を変更していく必要があります。

スポーツを行っている学生やアスリートはこれらのトレーニングをまんべんなく行っていくことでパフォーマンスアップに繋がると思います。

筋力がついたからといって疲労を感じて持久力が無いのでは意味が無いですからね。

目的に合わせたトレーニングを続けていきましょう。

“Keep going”

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