術後(受傷後)の腫脹や浮腫は組織の回復を遅らせ、痛みや可動域の制限となります。
それらを減らすためにはどのような方法が効果的なのでしょうか?
具体的な方法は
- 挙上
- 運動
- マッサージ
が挙げられます。
それらをまとめていきます。
挙上
下肢
- 就寝時ふとんの下に台を置いて、足の方を心臓より高い位置に保つ(10cm弱で十分)。上げ過ぎると臀部にむくみの液が溜まってしまうので注意。また、片脚だけでは不自然な体勢となり、腰が痛くなるので両足を上げた方が良い。
- 椅子に座っている時は、足が下にならないように足を上に挙げておく
- 立ち仕事は避ける。
上肢
- 就寝時、大きな枕などを使って手や肘を心臓より高い位置に保つ。腋より肘、肘より手の方が高くなるようにする。腕は鈍角的に軽く屈曲させ、下方に落ち込まないようにする。
- 日中も、できるだけ心臓より高い位置で動かすようにする。椅子を低くしたり、作業を高い位置にするとよい。
運動
運動を行うことで筋肉がポンプの働きをして、全身の循環の改善をすることができます。
運動負荷は軽運動程度で留めておき、過負荷にならないように注意します。
過負荷の場合、組織の損傷が起こり、逆に腫脹を強めてしまうので気をつけましょう。
具体的には、痛みを伴わないように、緊張が高くならないように行います。
挙上した状態で行うとさらに効果ありです。
また、リンパの浮腫によるものにも効果があるようです。
周囲から力が加わるとリンパ管内のリンパ液は一定方向に流れます。
したがって、脚または腕を動かせば動かす程リンパ管が周囲の組織から圧迫されてリンパ液の流れは盛んになります。
マッサージ
マッサージは全身的な循環を良くします。
腫脹は血流が停滞している状態のため、全身的に行うことが必要です。
マッサージ効果による論文でのエビデンスはみられないようですが、リンパによる浮腫ではリンパドレナージの効果は多くの論文でまとめられているようですね。
私見的な話ですが、マッサージを行うことで重さが軽減して、上肢や下肢の関節の可動性が向上する気がします。
今回は腫脹・浮腫の減らし方についてまとめました。
時間や毎日の変化があるものなので経過的にみていきたいですね。
参考になれば嬉しいです。
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